名作オムニバスRPG『LIVE A LIVE』シナリオ紹介「SF編」
『LIVE A LIVE』の素人語りで進めていくシナリオ・ストーリー紹介
どうもあげぱんです♪
今回も語っていくのです「ライブアライブ」シナリオ紹介「SF編」です。
映画「エイリアン」ばりの密室の宇宙船トラウマホラーミステリーを、あげぱんの文章力で伝えることができるのか?
今回もネタバレありでお届けしていきますのでご了承のほど宜しくお願いします。
でわでわ行ってみましょ~♪
スーファミ史上最高峰の恐怖体験『SF編』
あらすじ
サブタイトルは『機心』。
今よりも遥か未来。貨物宇宙船「コギトエルゴスム号」は5人の乗組員と1人の軍人、そしてとある異種生命体を乗せて地球へと進路をとっていた。船内で作られたばかりの主人公ロボット「キューブ」は、閉鎖空間で次々と起こる不可解な事件に巻き込まれることとなる。
コールドスリープマシンから目覚めたメカニック「カトゥー」は、自身で制作した作業用ロボットを起動させた。
「コロ……いや犬じゃないし、ならいっそ逆に…キューブ!」
キューブと名付けられた主人公はカトゥーに連れられ乗員を紹介される。船長補佐の「ヒューイ」、パイロットの「カーク」、オペレーターの「レイチェル」、そしてとある任務のため同行している軍人の「ダース伍長」。自室にいる「ホル船長」を含めた6名と1体で地球を目指す船内をカトゥーに案内される。
ミーティングルームへと集まった乗員に、キューブが最初の仕事として教えられたのはコーヒーマシンで「コーヒーを淹れる」こと。
まだマシンの扱いに慣れないキューブは苦いコーヒーを乗員へ配り、軍人ダース伍長にもコーヒーを渡そうとする。
「わたしに近寄るな!」
ダース伍長に跳ね飛ばされ壁に激突するキューブ。ロボットに関してロクな目にあっていない、とロボット嫌いを隠さないダース伍長。
いさめようとしたところに船長からの機内通信が入り、ミーティングは解散となる。
キューブはカトゥーとともに「メインコンピュータ室」へ向かい人語を理解するメインコンピューターを紹介され、その後荷物を積んだ「倉庫」へと赴く。そして倉庫に配された厳重な専用コンテナのなかで『ベヒーモス』と呼ばれる緑色の大型四足獣のような異種生命体を見せられ、これの輸送が今回の仕事だと説明される。
そこへコクピットから連絡が入る。コクピットへ向かうと、地球との通信アンテナに異常が起きて地球との交信が不調になっており、カークとカトゥーが船外へ出て直接異常の原因を調べることとなった。
カトゥーを追いエアロックへ着いたキューブが見たのは、取っ組み合いをするヒューイとカークの姿だった。
止めようと仲裁に入るも、またも跳ね飛ばされるキューブ。
喧嘩の原因は、過去にヒューイとレイチェルが付き合っておりヒューイのほうには未練があることを、今のレイチェルの恋人であるカークが気に喰わないがために起きた、という事だった。
「忘れんなよ、レイチェルはオマエに愛想を尽かしたんだってことを!」
捨て台詞を残し、カークはカトゥーとともにエアロックから船外へ出ていった。
通信アンテナの故障原因を探るべく船外へ出た2人は調査を進める。
しかし突如うめき声を上げ、カークはぱったりと喋らなくなった。
カトゥーからカークの宇宙服の生命維持装置に異常が発生していると通信が入り、急遽調査を取りやめカークを収容する。
医務室へ担ぎ込まれたカークに必死に救命措置を施すヒューイとダース伍長だったが、治療の甲斐なくカークは息を引き取った。
ダース伍長は、乗組員が死亡したにもかかわらず未だ姿を見せない船長をカトゥーに呼びに行かせる。
恋人の死を受け入れられないレイチェルはカークの遺品となった宇宙服を抱え、医務室から飛び出していった。
宇宙服の整備不良だったのでは、と疑うダース伍長に整備担当のヒューイはチェックは万全だった、と弁解する。
そんな中、突如船体が振動し爆発音が鳴り響く。
慌てた様子のカトゥーが戻り、船長が呼んでも応答がないという。
「一体どうなってるんだこの船は!?」
怒りをあらわにするダース伍長だったが、まずは爆発音の原因を探るのが先だとヒューイとカトゥーはコクピットへ赴き、ダース伍長は積み荷の様子を見に倉庫へ向かう。
コクピットへ向かったヒューイとカトゥーは信じがたい事実を知ることとなる。
異常を起こしていた通信アンテナが、完全に吹き飛んでいたのだ。
これで外部との連絡は、完全に不可能となったのだった。
「この船は最悪だ!!」
ダース伍長が激昂するのも無理はなかった。この期に及んで船長は姿を見せず自室に引きこもっているのだった。
今後の行動を決めるためミーティングルームに集まったのはヒューイ、カトゥー、ダース伍長とキューブの4人。レイチェルも自室から出てこない。
ミーティングルームのモニターに船長の姿が映る。船内通信で自室から繋げているであろう船長に、ヒューイはカークが亡くなったことを告げる。
「何、それは本当かね!? それは……気の毒に……」
部下が死んだにもかかわらず妙に冷静な船長の態度に、ダース伍長は違和感をおぼえる。が、まずはカークを弔ってやろうという船長の指示に従うことになり、カトゥーとダース伍長はカークの遺品を整理しに彼の部屋へ向かう。
宇宙葬の準備のためひとりエアロックへ向かったヒューイは、様子を見に来たキューブへ、カークを殺したいほど憎んではいなかった、と思いを漏らすのだった。
キューブは遺体のある医務室へと向かう。
そこに、カークの遺体は無かった。
急ぎカトゥーに知らせるキューブ。
3人は遺体を動かしていない。その可能性がある人物は、彼女以外には考えられなかった。
カークはベッドへ寝かされ、レイチェルは傍らでそれを見つめていた。
「フフ……よく眠ってるわ…… 待ってて、わたしクッキーを焼いてくるから……」
レイチェルの部屋へと踏み込んだキューブ達が見たのは、レイチェルの常軌を逸した様子だった。
とがめるヒューイに、レイチェルはカークを殺したのはヒューイだと喰って掛かる。カークを殺せば自分が心変わりすると思ったのだろう、と。
そんな中、突如部屋のモニターにメッセージが浮かぶ。
―ソコカラ ニゲロ レイチェル
―ヒューイガ オマエヲ ネラッテイル
―オレハ エアロックノ マエニイル
―ハヤク カラダヲ トリモドサナクテハ
―スグニ キテクレ
メッセージを目にしたレイチェルはエアロックルームへと走り去る。それを追い、エアロックの開放スイッチを押そうとするレイチェルを3人がかりで取り押さえた時だった。
どこかで小さな破砕音が響いた。
暴れるレイチェルを抑える3人はその音に気づかない。キューブが倉庫へ行くと、音の正体がそこにいた。
それは緑色の大型四足獣だった。
ベヒーモスが、コンテナから脱走したのだ。
叫び声を上げ襲い掛かるベヒーモスを振り切り、エアロックルームへ逃げ込むキューブ。ベヒーモスが逃げ出したことを知り驚いた3人。その隙を、レイチェルは見逃さなかった。
開け放たれるエアロック。
宇宙空間へ吸い出されかけたキューブを、カトゥーがぎりぎりで捕まえた。
エアロックが締まり、へたり込んだレイチェルにダース伍長が冷静になるよう諭す。あの男は、もうこの世にいないんだ、と。
抵抗する様子のないレイチェルを置き、ベヒーモスの確認へと向かうダース伍長。
だが既に倉庫にベヒーモスの姿はなく、どこへ行ったか判らなくなっていた。
合流しミーティングルームへ集まった面々の前で、モニターに船長の姿が映る。
状況を理解していない様子の船長に、ダース伍長はベヒーモスが脱走したことを告げるが、船長は「何、それは本当かね!? それは……気の毒に……」と見当違いの返事を繰り返すばかりで映像は切れてしまった。
船長とのやり取りを聞き、ベヒーモスがカークを傷つけるのではないか、という思い込みから突如部屋を飛び出すレイチェルと、それを追ったヒューイ。
2人を追おうとしたカトゥーだったが、ダース伍長に止められる。
若干の迷いの後、カトゥーも部屋を飛び出し仕方なくダース伍長も後に続いた。
2人は通路に倒れていた。
意識のないレイチェルだったが息はあった。
致命傷を負ったヒューイはレイチェルの身を案じながら事切れたのだった。
まだ息のあるレイチェルをコールドスリープカプセルへ寝かせ、ベヒーモスの襲撃をかわしながら船長室のパスワードをメインコンピューターから入手したキューブらは、船長室へとたどり着いた。
しかしパスワードを入力するが扉は開かない。
力ずくで扉をこじ開け、中に入る。
そこにいたのは、既に死んでいた船長だった。
無事に残っている人間は2人となったことで、ダース伍長はカトゥーを疑う。弁解の余地のないカトゥーをよそに、キューブに部屋から出ていくよう促すダース伍長。
そんなダース伍長の部屋で、キューブは軍事通達を発見する。
それはベヒーモス輸送のためには人命を損失してもやむを得ない、というものだった。
その事実を知ったカトゥーは、ダース伍長が自分たちを実験台にデータ集めをしたのではと疑う。
突如、船内の明かりが落ちた。
ダース伍長から逃げようとキューブを連れ部屋を飛び出したカトゥーだったが、そこにベヒーモスが現れ、キューブはカトゥーとはぐれてしまう。
ベヒーモスがら逃れ船内を探し回ると、レイチェルのコールドスリープカプセルからエラー音が響いており、中のレイチェルからは生命反応が途絶えていた。
そのとき、通路を通る何者かの気配。
それを追い、カトゥーの部屋へたどり着いたキューブ。
そこで倒れ伏すカトゥーのそばには、キューブと全く同じ形をしたロボットが居た。
部屋へ入ってきたダース伍長は、レイチェルのカプセルを止めたのはこいつだと偽物もろともキューブを破壊しようと銃を向ける。しかし倒れたカトゥーは本物は自分が最初につけようとした名前を知っているはずだと言う。
キューブは「コロ」という名を告げた。
偽物と見破られ半壊させられたロボットは、自らを「OD-10/コギトエルゴスム」と名乗り、無駄な抵抗はやめろ、この船は私が掌握している、と語る。それはこの船のメインコンピューターであり、カトゥーによれば外部から操ることは不可能だという。
負傷したカトゥーをベッドへ寝かせ、ダース伍長とキューブはメインコンピューター室へと向かうが、扉は閉ざされ無理に壊すこともできなかった。
カトゥーのもとへ戻ったキューブは、OD-10を止める方法をカトゥーから聞き出そうとするが、その途中でカトゥーは意識を失ってしまう。
「おまえならあいつのプログラムに入り込めるはずだ……あそこからなら…」
ダース伍長にカトゥーの言葉を伝えると、ダース伍長は「この私がロボットに手助けを頼むとはな…」とキューブに通信ユニットを渡した。手分けして船内を探索することになったキューブは、いまだ船内を徘徊するベヒーモスに追われながらも、ある部屋へとたどり着く。
そこはミーティングルーム。
そこにはかつてカークが遊んでいたゲーム機「キャプテンスクウェア」があった。
メインコンピューターから独立した機械であるゲーム機からなら、回線をつなげば侵入できるとわかり、ダース伍長は端末室で回線をつなごうと試みる。
「なめるなよ…人間はな…」
「人殺しの道具を作っているばかりじゃないんだぞ…!!」
回線が繋がった。
その背後にベヒーモスが襲い掛かった。
ダース伍長の叫びと銃声が通信ユニットから聞こえた後、何者かが通信ユニットから語りかけてくる…。
―本船内においてすべての行動は、調和のとれたものであらねばならない。
―私は船内の調和を維持するため機能している。
―誰もこれを妨害してはならない。
―妨害するものは
―直ちに消去する。
自身の意思をさらしたメインコンピューター「OD-10」の自白により、これまでの事件はすべてコンピューターの暴走によるものだったことが判明した。
「OD-10」によってキューブは仮想空間へと引きずり込まれる。
機械どうしの最終決戦は、電脳空間での電子戦となった。
決着
電脳空間での戦いに敗北した「OD-10」は、自身の意思を語った。
―私の使命は船の安全と乗員を守ることだった。
―しかし人間は互いに争い衝突し、調和をなくして船の運航を妨げる。
―私には人間が理解できない。
―ニンゲンハ
―シンジラレナイ。
「OD-10」は停止し、船の運航は正常に戻った、と機械音声アナウンスが流れる。
部屋へ入ってくるダース伍長。負傷しているものの命に別状はないという。
ミーティングルームの椅子へ座り隣にキューブを座らせて、ダース伍長は自身の過去を語りはじめる。
戦争で戦闘ロボットに仲間を大勢殺されたことを。
人を殺す機械を人の手で作りだす、ここのコンピューターはそんな人間に嫌気がさしたんだろう、と。
ダース伍長はキューブに「おまえは誰かを傷つけるようなマネはしちゃいけない」と諭して、ふと「人間も同じじゃないか」と自嘲する。
そしてキューブの淹れたコーヒーが飲みたいという。
コーヒーを淹れ、ダース伍長に渡す。
「うん…たしかに…こいつはにがいな。でも…」
「今は、この味が最高だな」
漂流していたコギトエルゴスム号は回収され、無事に地球へと帰還した。
FIN
おわりに
というわけでシナリオ紹介「SF編」でした♪
20年以上前のゲームのストーリーのせいか、むしろ今のほうが身に染みて考えさせられる内容ではないでしょうか。
小学生当時のあげぱんは、ただひたすらベヒーモスと出会ってしまった時の「キシャー!」って感じの効果音がこわくて逃げ回ってました。あとラスボスがどこにいるのかわからなかったですw
それでは今回はこのへんでおいとまします。
でわでわ~♪